近年小学校で導入されるようになったプログラミング教育ですが、私たち親世代が子どもの頃にはなかったものですから、どんなことをするのかわからずお子さんよりもきっと保護者の方の方が不安ですよね。
今後はどうかわかりませんが、今のところは他の教科と違いあくまでも授業の一環としてのものなので、教科書があるわけでもカリキュラムが決まっているわけでもなく、担当の先生方の技量に任されているのが現状です。
とはいえ小学生のプログラミング教育に推奨されているゲームやサイト、いわゆる小学校用の「定番」がありますので、今回は無料で使える定番の学習サイトをご紹介しますね！
全て無料・ブラウザで操作可能(アプリのインストールの必要なし)・会員登録不要です！
そもそもどんなことをするの？
いわゆる「プログラミング言語」を勉強するわけじゃない
親世代が「プログラミング」と言われて想像するのって、↑こういうのじゃないでしょうか？
黒い画面の中で、英語や数字、記号をたくさん打ち込んで…
もう少し詳しい方であれば、「C言語」とか「Java」とかもご存知かもしれません。アプリケーションやシステムを動作させるための、いわゆる「プログラミング言語」というものです。
こんなの本当にできるのかな？まず英語の勉強が必要なんじゃ？キーボード入力ができないと授業についていけないのでは？といろいろ心配になりますが、ご安心ください。学校の授業ではプログラミング言語を勉強するわけではありません。
じゃあどんなことをするのかというと、「ビジュアルプログラミングに触れる」というものが今のところは一般的です。
定番は「ビジュアルプログラミング」！
↑の画像、何だと思いますか？実はこれ、プログラムなんです。
上から順番に読んでみてください。言葉として理解できない部分はないと思います。英語と記号と数字で書かれているものよりもずっとわかりやすいですよね！
これは「ビジュアルプログラミング」といって、カラフルなブロックと言葉でできた命令を、マウスでつなげていくことでできる見た目にわかりやすいプログラミング方法なんですね！
これであれば日本語と少しのプログラミングのコツだけわかれば誰でも簡単にプログラムを組むことができちゃいます！
実は今、小学生を取り巻くプログラミング業界はほとんどこのビジュアルプログラミングが主流です。小学生向けのプログラミング教室やプログラミング教材はほぼ全てこのブロックをつなげる形をとっているといっても過言ではないと思います。
逆に言えば、このブロックをつなげる形に慣れてしまえば、学校のプログラミング授業は大丈夫ということです！
どう勉強したらいい？
まずはクイズを解いてみよう！
最初から自分でプログラムを組むことに挑戦することもできますが、まずはブロックの使い方を含めて、「プログラミングってこういうことができるんだな～」という理解ができる方がよいと思います。
「何ができるのかわからない」という状態でプログラミングを始めると苦手意識がついてしまう可能性がありますので、ある程度「こういうものなんだな～」と思える経験値を積んでいきましょう。
自分でプログラミングしてみよう！
「プログラミングってこういうことができるんだな」というのがわかったら、今度は自分でゼロからプログラミングしてみましょう。
自分の思い描いた通りに動くようにプログラムを作るというのは、お子さんにとって価値のある楽しい経験になること間違いなしです！
パズルのように問題を解くプログラミングゲーム！
Blockly Games
Googleの提供する子ども向けのプログラミングゲームです。クイズ形式になっており、解答後に「もしこれがJavaScript(非常にメジャーなプログラミング言語)だったらこんなコードだよ」というのが表示されるので、「あ、今自分はこんな難しそうなプログラミングをしたんだ！」と思えます。読み仮名がつかないので小さいお子さんの場合は読んであげてくださいね。
すべて10問程度ですが、終盤の問題は大人でも結構難しいです。でもそういうのに限って頭の柔らかい子どもは上手に答えたりするんですよね。笑
こちらは「迷路」のゲーム画面です。いくつかあるブロックを組み合わせて、人をゴールまで導くにはどうしたらいいか？を考えます。
お子さんが間違えやすいポイントは「誰から見て」右・左・まっすぐなのか？という部分です。画面を見ている自分ではなく、画面の中に立っているこの人から見て右、または左なんだよ、ということを教えてあげてくださいね。
ブロックリー・ゲームに唯一の正解はありませんが、解答例をまとめたページを近日公開予定です。先に目を通してお子さんに尊敬されちゃいましょう！笑
Code.org
日本語で遊ぶことができますが、英語をそのまま機械翻訳したような感じなのでところどころおかしな日本語になっています。笑
動画や動画の書き起こしのヒントがありますので、初めてのプログラミングでも何となくで取り組んでいけますよ！
みんな大好きマインクラフト！
小学生に人気のマインクラフトのキャラクター達や世界観でプログラミングの練習ができます！マインクラフトは本来は有料のゲームですが、こちらは無料でいくつもの問題を楽しめます。
バリエーションもいろいろあって、継続して取り組むことができるのも魅力的ですね！
問題文で「鶏が凍ってしまっている」といわれてなんのこっちゃと思ったのですが、「フリーズしている」＝本当なら動いているはずなのに止まってしまっているから動かしてあげよう、ということだったみたいです。笑
そういった部分やひらがなでは読めないという部分もありますので、問題文は一緒に読んであげるといいかもしれません。
アナとエルサと図形を描こう！
こちらは「アナと雪の女王」でおなじみのアナとエルサの姉妹と一緒に図形の描画のプログラミングができます。
角度の考え方が必要になるので、少し上の子向きかもしれませんね。
プログラミング体験ゲーム アルゴロジック
直感的なブロックを組み合わせて、旗を回収するための道筋を考える問題集です。角度の変更の他に縦と横のブロックを並列させることで動く「斜め移動」という考え方があるのが他と違う要素ですね。
簡単なものからサクサク答えていけるので、集中して取り組むことができます。どこまで進めたかのデータを保存しておくこともできますよ！
ゼロから自分で作るプログラミング！
viscuit(ビスケット)
今回ご紹介する中では唯一文字もブロックもないビジュアルプログラミングです。
「自分で描いた絵を動かす」という部分に特化したもので、簡単なことしかできなそうに見えますが、意外にもシューティングゲームのようなものも作れたりと奥が深いです。
もちろんタブレットやスマホでもできますので、まだマウスが苦手・文字の読めない未就学児のお子さんにも遊んでいただけます！
SCRATCH(スクラッチ)
Scratch - Imagine, Program, Share
ビジュアルプログラミングの大定番です。ゲームはもちろん、音楽やアニメーション、イラスト作品を作ることができます。
コミュニティも大きく、アカウントを作成と世界中のスクラッチャー(スクラッチで作品を作って発表している人たちのこと)に自分の作品を見てもらうことができます。もちろんなくても利用できます。
子ども向けと思いきや、できることの幅もかなり広いです。
私が見ている子の中にはスクラッチで暗号化システムを作っているとんでもない子もいました(^^;
誰かが作ったゲームで遊ぶことはもちろん、そのゲームがどうやって作られたのか？をすべて見ることができるので、自分の作るプログラムの参考にすることも可能です。誰かが作ったゲームの一部分だけを自分好みに変えたりのアレンジも可能。ゼロから作るのもできるし、付け足していくところからもできますので、お子さんの「やってみたい！」に合わせてやり方を選ぶことができます。
NHK教育でもスクラッチを利用したプログラミング学習の番組が放送していました。こちらも全て無料で視聴できますよ！
プログラミング教育は役に立つのか
学校の授業で触れるプログラミングは、将来仕事に役立てるために習うものではなく、あくまでも「考え方」を身につけるためのものです。
ですので、極める必要は全くないし、授業の中で実用レベルまで身につくこともないでしょう。
ですがビジュアルプログラミングは今後、子どもたちの中にどんどん普及していくことは間違いありません。今の子どもたちが大人になる頃には、プログラマーではないものの、ビジュアルプログラミングを使いこなすことが必要とされる職業ももしかしたらでてくるかもしれません。
学校教育にプログラミング学習が組み込まれたことにより、子どもたちにとって触れることが「当たり前」として浸透していく以上、これはどういうものか？どのように使うのか？どう考えればいいのか？がわかっているということは大きな力になります。
また、勉強や授業と堅苦しく考えず、プログラミングが子どもたちにとって自分の考えを具現化する方法の一つとなるのが一番なのではないかなと思います！
絵を描くとか、歌を歌うとか、そういうものの一つとして
プログラミングを考えてもらえるといいなあとねこは思います |